ピーチラック乙字湯に使われている生薬は全部で6種類です。 それぞれどんな効能があるのか調べてみました。
写真はイメージです
トウキ(当帰)
トウキというセリ科の植物の根を湯通ししたものです。 成長すると高さは60~90cmになります。 茎は赤く、葉は縁にぎざぎざがあります。 夏から秋にかけて白くて小さい花をつけます。香りはセロリに似ています。
冷え性・貧血を改善する効果があります。 生理不順や女性の更年期障害の薬にもよく用いられます。
サイコ(柴胡)
ミシマサイコというセリ科の植物の根を乾燥させたものです。 40~70cmの高さの草で、8~10月頃に小さな黄色い花を咲かせます。
サポニンを多く含んでいて解熱・消炎・強壮などの作用があります。 サポニンには抗酸化作用・免疫力の向上・肥満予防・血流改善・肝機能の改善など非常に多くの効能があります。
ショウマ(升麻)
サラシナショウマというキンポウゲ科の植物の根や茎を乾燥させたものです。 冷涼な気候を好むため標高1000メートル以上の高原で見られます。 草丈は150cmぐらいで8~9月に白く小さな花を咲かせます。
発汗・解熱などの作用があり、痔の他にも感冒(風邪)・はしか・のどの腫れの治療にも使われます。
オウゴン(黄芩)
コガネバナというシソ科の植物の周皮を剥いた根を乾燥させたものです。 30~60cmの高さの植物で、6~9月に花が咲きます。 コガネバナという名ですが、小さな紫色の花をたくさん咲かせます。
解熱・利尿・肝機能の活性化といった働きがあります。
カンゾウ(甘草)
マメ科カンゾウ属植物の根や茎を乾燥したものです。
ほとんどの漢方薬に使われる生薬です。 処方のまとめ役として使われ、他の生薬を調和し、他の生薬の毒を解すると言われます。
つまり、作用の強すぎる生薬の毒性はゆるやかになり、ゆるやかな作用の生薬の力は補強されるというとてもすばらしい生薬です。
世界中で生育しており、現在18種類が知られています。
ダイオウ(大黄)
タデ科の植物のダイオウの根を乾燥させた生薬です。 高さが2~3メートルにもなる大きな植物です。 黄白色や紫紅色の小さな花を咲かせます。
便秘によく効き、血行をよくしたり、胃腸の炎症を治したりする働きもあります。
※ダイオウには子宮を収縮させる作用や骨盤内臓器を充血させる副作用があるため、妊娠中に摂ると早産や流産になる可能性があります。